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暦の上で移り行く「立秋」から「処暑」

何時の頃からだろうか。。。
天気予報の気圧前線を、
こんなにも注意深く意識しなければならなくなったのは。。。
自然の脅威に怯え、自然の変動をいち早くキャッチしたいと、
様々に開発を進める科学技術…テクノロジー。
その結果、更に進む自然破壊。
留まることのない進化開発を追い求める動物としての人間が、
その裏面で退化させて行く生き物としての五感機能、危機察知能力。

無常な自然からの事故は連日のように後を絶たない。
・・・・・
それでも、時は流れ、雲の合間から眩しい太陽は顔を見せた。
あれ程荒れ狂った自然の猛威も、今はその姿を静かに治めている。
・・・・・
緩やかに静かに移り行く季節、
流れゆく時を、五感で豊かに味わうことを、
祖先から受け継いできた私たち日本人は、
それを立証するかのように「季語」を持っている。
「二十四節季」の細やかさは美しい。
まだまだ暑さのど真ん中に居る頃、暦の上では、「立秋」の声を聞く。
その次に訪れるのが「処暑」。
今日が、その処暑に当たる日だが、「処暑」の声を聞く頃になると、
五感の上からも、秋に背中を叩かれる感覚を覚える。

「処暑の候」…と言う言葉自体には、
馴染みの薄い方も多いかもしれないが、
私たちは、多くを何気に使っている。
「残暑も日ごとに和らいで・・・」とか、
「朝晩は少し肌寒く感じますね・・・」とか、
「秋刀魚の味が恋しくなりました・・・」とか、
季節の変化と、自然の景色の移り行きは、
そのまま五感を刺激し、夏に疲れた体調に、
秋の味覚から体調調整を促してくれる。

異変し続ける地球規模の変動の流れを、
急激に止めることは出来ないかもしれないが、
せめて五感を豊かな感覚機能に。。。取り戻す。
五感がキャッチする「外界」と「自分」との正直な感覚を味わう、信じる。

ヒトはまず、動物としての率直な自分の能力を、
今一度、大切な能力として取り戻さなければ、
天気予報図や、ネット情報にばかり目を凝らしていても、
肝心な「身」「命」は、守りきれない。。。

「処暑」の今日、そんな事を考えている。
by h-c-c | 2014-08-23 06:51
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