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つづき・・・三

「ハワイの真珠湾に言ったことありますか?」との私の問いに、
そこにいた人たちは誰も「行ったことはない。」と答えてくれました。
何も語らないままに・・・
あれ(真珠湾への奇襲攻撃)が、すべての発端だったんだろうか???と、
私の頭の中では、グルグル答えの出ない問いが渦巻いていました。
・・・答えの出ない問いが続く中で、私の言葉が、声になりました。・・・
「それにしても原爆を落とすなんてひどすぎるよね。何にも知らない人たちを相手にだよ…。」
私のその言葉に、始めに反応したのは、
関東圏から参加していた人でした。
 A:「Mamikoは、広島県の出身だっけ?」
 私:「うん、そうだけど…。」
すると続いて、このセミナーの企画主催サイドの人、スタッフに当たる人が、
 B:「いつまでそんなこと言ってるの。もう、とっくの昔のことじゃない。」
 C:「そうですよねぇ。原爆投下のことなんか、もう終わったことだし。」
 A:「広島の人って、平和へ平和って、そればっかしだよね。」
 B:「原爆反対って、分かるけど、なんかホント、もういいじゃない、って感じもしますよ。」
  # # # # # # # #
私は、一気に言葉を失いました。
この人たち、何?!? 言ってんだろう???
これって、何?
私の腹の底から熱く固い塊が胸を通り越して、喉の辺りまで込み上げて来て、
本当に本当に苦しかった。…こうしてキーボードを打っていても、
思い出すだけで、何とも言えない感覚が苦しさに変わっていきます。
原爆投下を受けた被爆者にとって、あの戦争は、まだまだ身体の中に住み付いていて、
何にも終わっていないことを、この人たちは何も知らない。
知ろうともしていない。
そのことが、恥ずかしいなんて、きっと考えたこともないに違いない。
こんな人たちに、はっきりした認定評価基準もないNLPの資格のジャッジをしてもらうなんて、
金輪際お断り! 頼まれたって厭だ!!と、私は全身で反応した。

人として、拠って立っている処が違いすぎると感じました。

私は、資格認定が欲しくてカウンセラーに成ってるわけではありません。
肩書きを並べ立てるために生きてるわけではありません。
『命の種』に向き合うために、生かされて生きている私たち人間のその『存在』に
深く丁寧に関わるためにこの仕事を選び、続けているのです。

私の友人は、被爆2世です。
彼女のお母さんは、娘当時に広島でまさに、八月のあの日、被爆されました。
悩みに悩んで、出産され、生まれて来たのが彼女です。
私の友人である彼女は、美しく、頭脳も優秀で、スポーツも万能です。
しかし、彼女は、被爆2世であることを隠したまま恋愛結婚をし、
ご主人に大事なことを隠したままにしている自分を責め続けました。
さらに悩みは重なります。
彼女は、弟さんを21歳(=弟さんの年齢)の時白血病で亡くします。
結局、彼女は苦しんだ末に、子供を持つことを諦めました。
このような人は、まだまだいらっしゃいます。
原爆投下は、一瞬のことだったかもしれませんが、
受けた側にとって、
それは、まだ、何も終わってはいないのです。
終わってなんかいません。
アメリカ人の講師に遠慮したのか、気を使ったつもりかどうかは知りませんが、
それと、これとは、全く別次元の話です。
つづき・・・三_b0122085_2233990.jpg
人間の語らい、討議、検討は、数々ありますが、
平和』 について考え語り検討する以上に大事なことがあるのでしょうか。
より便利に合理的に、短縮、簡素化、…それに向けて開発、研究…、
しかし、その根底に外せないものが 『安全』 以外にあるでしょうか。
いのち』 の本当の大切さをこの人たちは、本気では考えていないんだ。
こんな人たちから、テクニックだけ学んで何になる。 こんなものが続くはずがない。
資格を欲しがる人たちを相手に高額な受講料を取っても、
それを伝える側の人たちの心根は、こんなところにあるんだな…と、
怒りと共に、失望と落胆を感じた瞬間でした。

・・・つづく・・・ 
by h-c-c | 2011-05-27 20:36
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