長嶋さんと松井選手に国民栄誉賞が授与された。
時の内閣総理大臣が選び渡すとされているものだが、
松井選手にしても、長嶋さんにしても、
生まれながらの資質の上に積み重ねられた
並々ならぬ努力精進の賜物であることは、間違いない。
来る日も来る日も素振り、素振り、更に素振り。
カウンセリングの場面では、クライアントに対して、
「いいよ、そのままで・・・。」と、言うことを学ぶ。
確かに苦しみ抜いている人に対しては、
それ以上頑張らなくていいから・・・、
今のままで、そのままでいいから・・・、と言うこともある。
しかし、
カウンセラーを目指す人に対して、それは通じない。
今のままでは困るのだ。
クライアントに、より良質なカウンセリングを提供するために、
人生の岐路で立ち止まり、混乱と葛藤のさ中に居る他者を前にする時に、
カウンセラー自体がそのままでいい・・・では、余りにもまずい。
野球選手が、銘バッターが、弛まぬ素振りを続けたように、
さまざまな業界の優秀な人たちが、
一日たりとも練習を訓練を欠かさなかったように、
カウンセラーを目指す人であるならば、
自己探究の意識だけは外さないで生きて行きたいものだと願う。
どんな道も、一日では辿り着けない。
だからこそ素晴らしく、誇れるものとなるのではないだろうか…と、
今夜ニュースを見ながら考えていた。
しかも、自分が、
この人生の多くの時間を費やして努力するその対象となるものが、
「自己探究」と「自己受容」の鍵となるものであるとするならば、
これに増す素晴らしいものはないようにも感じている。